部位

「部位を知ることは、自分の好みを知ること」
牛の部位を知ることは、お客様ご自身のお好みを知ることにつながります。
それは、お肉を食する楽しみを広げる可能性へと。
牛は一頭一頭、それぞれに個性があります。そして一頭の牛の中の部位の一つ一つにも個性があります。さらに熟成によって、食感や味わい、香りも異なります。無数の可能性を秘めたお肉の中から、お客様のお好み、用途、ご都合をもとに、最適のお肉をご案内できれば幸いです。

リブロース

リブロース

背中に位置する最も大きい見事な霜降りの部位。エネルギーを蓄える部位で、ロース芯とモミジ、二つの部位が同時にたのしめます。筋肉の中に脂肪が入り込み、やわらかく、濃い肉味、秋の落ち葉のような香りをどうぞ。
調理方法
基本:しゃぶしゃぶ、すき焼、ステーキ
応用:焼肉、ローストビーフ

サーロイン

サーロイン

その味、香り、食感の良さから、ロイン(背中の部位)の中でサー(Sir、男爵の「卿」)の称号を得た霜降り部位。やわらかさと脂の甘み、味、香りのバランスが最も良く、プロのシェフも黙ってしまう、そんな逸話が生まれた部位です。
調理方法
基本:ステーキ、ローストビーフ
応用:しゃぶしゃぶ、すき焼、焼肉

ヘレ

ヘレ

牛肉の部位の中で最もやわらかい部位。とにかく、やわらかく、独特の風味も持ち合わせています。他の部位と比べ、水分量が若干少ないこと、キメの細かさから、丁寧に焼き上げると、ふんわりとした食感が楽しめます。
調理方法
基本:ステーキ
応用:ローストビーフ、焼肉

肩ロース

肩ロース

その昔、牛車として牛が使われていた時代に鞍を乗せていた部位なので、クラシタと呼ばれることも。複数の筋肉で構成されており、筋肉毎に異なる味の違いが重なり合い、奥深い味わいを生み出しています。
調理方法
基本:すき焼き、しゃぶしゃぶ
応用:焼肉

ザブトン

ザブトン

肩ロースの中で最も霜(サシ)が入っている霜降り部位。他の霜降り部位と比べ、立派な霜の様子からはとても想像がつかないほどに、その味わいはあっさりとして繊細、上品な印象です。
調理方法
基本:ステーキ、焼肉
応用:ローストビーフ

ウデ

ウデ

ウデは後ろ足に比べ、推進力を生み出すための前駆(前脚)の役割があるだけに、味の濃さ、香り高さが特徴の部位。ワイルドな風合いは男性的で、力強い味わいです。霜降り(ミスジ)と赤身(クリ)がバランスよく同居しています。
調理方法
基本:すき焼き、しゃぶしゃぶ
応用:八幡巻き

ミスジ

ミスジ

しゃくっとした食感をたのしむと共に、さわやかな脂の甘みをたのしむことのできる霜降り部位。ウデの一部であり、肩甲骨に張り付いていることから、骨の気配を感じさせます。
調理方法
基本:焼肉、ステーキ
応用:ローストビーフ

クリ

クリ

栗の形に似た三角の形をした部位。牛の前駆(前脚)の付け根部分に位置し、ホンミスジの隣にある部位。味はとても濃く、それでいてやわらか。ほどよい噛み応えが、肉味を伝えてくれます。
調理方法
基本:ステーキ
応用:焼肉、ローストビーフ

バラ(ナカバラ・ソトバラ)

バラ(ナカバラ・ソトバラ)

バラは、あまり動かない牛の中央部にあたり、筋肉は少なく、内臓を守るための脂が多いのが特徴です。その脂は融点が低く、最も脂の良さを感じることができます。肉質は全体的に硬めで、味の濃い部位でもあります。
調理方法
基本:焼肉
応用:すき焼、シチュー

サンカクバラ

サンカクバラ

バラの中では、最も赤身と霜降りのバランスが取れている霜降り部位。霜(サシ)が入るため、脂の味は強いものの、香りは軽やかです。骨を取り除いた後の凹凸の様子から、ゲタバラとよばれることも。
調理方法
基本:焼き肉
応用:ミニステーキ

カイノミ

カイノミ

肉質はやわらかいとはいえませんが、モロモロとした食感を持っている希少な霜降り部位。二枚貝の形に似ており、中心に厚み、外に向けて薄くなっているのが特徴です。内臓膜のすぐ外側にあり、独特の風味が魅力です。
調理方法
基本:焼き肉
応用:サイコロステーキ

フランク

フランク

強い熟成香がたのしめる、赤身と霜降りの中間の希少部位。やわらかくも歯ごたえがあり、サシ(脂)も入っています。内臓膜のすぐ外側にあり、独特の風味がたのしめます。海外では「フランクステーキ」として親しまれています。
調理方法
基本:ステーキ
応用:焼肉

ラムシン

ラムシン

モモの中では、最もやわらかく、味の濃い赤身の希少部位。ランプ(臀部)の芯(しん)、ラムシンと呼ばれています。やわらかさとジューシーさは素晴らしく、プロの方からも好まれる赤身肉の中でも人気の部位です。
調理方法
基本:ステーキ、ローストビーフ
応用:厚めの焼肉

ランプ

ランプ

味は濃く深く、香り高く、特にやわらかな赤身部位。サーロインから続く腰からお尻にかけての大きな部位で、ランプ(Rump) とは臀部という意味。キメは細かく、肉汁はたっぷり、品の良い肉味とうま味がたのしめる、赤身ステーキの王道です。
調理方法
基本:ステーキ、ローストビーフ
応用:厚めの焼肉、ビフカツ

イチボ

イチボ

エイチボーン(H Bone、H型の骨、骨盤)に繋がっていることから、イチボと呼ばれるようになった霜降り部位。脂の甘みと肉の味わいのバランスが最も良く、やわらかいのが特徴です。霜降りを好まれる方には、最もオススメです。
調理方法
基本:ステーキ
応用:厚めの焼肉、ローストビーフ

ネクタイ

ネクタイ

部位の形がネクタイに似ていることから、その名がついた赤身部位。骨盤に張り付いているため、骨からの香りを感じさせると共に、動かない筋肉のため、とてもやわらかい部位です。
調理方法
基本:焼肉
応用:ビフカツ

カメノコ

カメノコ

部位の形が亀の甲羅に似ていることから、カメノコと呼ばれています。しっかりとした噛み応えがたのしめます。その味わいと香りは、鉄分(ヘモグロビン)を感じさせるほどの強い赤身肉で、個性が際立っています。
調理方法
基本:薄めの焼肉
応用:しゃぶしゃぶ、タリアータ

マルカワ

マルカワ

モモ肉の一部で、大腿骨を取り巻き、シンシンを覆っている希少部位。骨の香りが独特の風味を生み出しています。総じてやわらかく、小さな部位であるのが特徴です。若干ザラつくような食感が印象的です。
調理方法
基本:焼き肉
応用:グリル

ヒウチ

ヒウチ

火打石に似ていることからヒウチと呼ばれる、牛の腰にある霜降りの希少部位。美しいサシが入り、ふんわりとしつつ、ギュウッとした食感とコクがたのしめます。濃い風味と味わいがお好みの方にオススメです。
調理方法
基本:焼肉
応用:ステーキ、ローストビーフ

シンシン

シンシン

モモのど真ん中(芯の芯)に位置する事から、シンシンと呼ばれる。ラグビーボールの様な円柱形の部位。キメが細かく、ふわふわと弾力のある食感が特徴です。味はあっさりと上品で、やわらかな風味が肉好きを唸らせます。
調理方法
基本:ステーキ
応用:焼肉、ローストビーフ

ウチモモ

ウチモモ

後脚の付け根の内側に位置する赤身部位。決してやわらかくはありませんが、歯ごたえは小気味良く、他の部位と比べ、熟成による味・香り・食感の違いが最も強く出ます。脂が最も少なく、ヘルシーな印象です。
調理方法
基本:しゃぶしゃぶ、ローストビーフ
応用:タリアータ、ビフカツ

ソトモモ

ソトモモ

モモの中で最も大きな赤身部位。あっさりとした味わいと香りをもっています。非常に噛み応えがあるため、しゃぶしゃぶやすき焼はもちろん、ローストやグリルの場合でも、薄めのカットがおススメです。
調理方法
基本:しゃぶしゃぶ
応用:薄めのすき焼、八幡巻き

南の島豚

南の島豚

宮崎県の川南で育つ「南の島豚」。力強い味わいの沖縄原産アグー種と、木目細かな肉質の英国原産バークシャー種をかけ合わせた品種。お肉のキメは細かく、約三〜五週間の熟成で味と香りが引き立ち、豚好きを虜にします。
調理方法
基本:しゃぶしゃぶ・とんかつ
応用:焼肉、ゴーヤチャンプルー

京中 厳選豚

京中 厳選豚

鹿児島県の三元豚の中から、農家が選りすぐり、さらに京中が見初めた豚肉です。三〜四週間ほど寝かせることで、肉質はしっとり、脂はさらりとして、香りと風味は軽やかです。見た目にも美しく繊細、上品な豚肉に仕上がっています。
調理方法
基本:しゃぶしゃぶ、ステーキ、焼肉、生姜焼き、とんかつ

ネック

頭を支える為に多くの筋肉とそれを取り巻く強いスジとで構成されている部位です。

ダキチマキ

足の屈伸運動でスジが多く入り込み、味が非常に濃く、鉄分を感じさせます。

トモスネ・マエスネ

牛の巨体を支える強靭な部位で、味は濃く、風味は強いです。シチューにイチ押し。

タワラ

前足の屈伸運動に多用され、コリっとした食感がたのしめる赤身部位です。

ウワミスジ

赤身でやわらかく、ふわりとした香りが特徴の薄い形状の部位です。

トンビ

赤身のあっさりとした味わいと歯切れの良いかたさをもつ部位です。

肩肉

非常にかたく、肉味が濃く、挽き肉などにすると抜群に味わい深い部位です。

ブリスケット

ほどよい味の濃さを蓄えており、その噛み応えが嬉しい部位です。

スジ(全身)

主成分はコラーゲン。熱を加えるとゼラチンとなり、煮込むとおいしくなります。

部位詳細